チェコ生まれのスキー指南本。タイトルは直訳すると「雪の中の線」すなわちシュプールでしょうか。テキストは門外漢には意味を知ることは相当難しいですが、しかしこの愛嬌たっぷりな挿絵は魅力的です。見返しの雪の結晶からはじまって、基本的にすべてのページに何がしかのイラストレーションが配され、そのどれもが愉快で陽気で洗練されたものばかり。文字は読めなくとも、そのスキーイラストだけでも楽しめる、そんな一冊です。前の持ち主のものでしょうか、チェコのフェルンシュタットで行われるスキージャンプ大会の、1978年度版の小さなペナントのような栞型の布がはさまれています。ちょっと嬉しい痕跡です。
*経年によるくたびれ、および少し背がゆるくなっている印象もありあすが、それ以外に特に目立つ難はなく、古書として標準的な状態です。
著者:Gustav Vlk ほか
イラストレーション:Karel Pekarek
発行:Olympia
1978年
156mm x 172mm / 210p
ハードカバー