北海道から九州まで、和菓子の魅力をまとめた貴重な記録。カラーページは少ないものの、紹介された各菓子の詳細や簡素なイラストがむしろ想像力をかきたてます。昭和三十年代、できるだけ現地を訪ね、一度は口にした菓子をという著者の理想が活かされた力作であり、現代教養文庫らしい品のある一冊です。「あかんこまりも羊羹」など土地土地をあらわす菓子名も楽しい。
*全体にわたって、ページの角にヨレが見られますが、読むのに支障はない程度です。
*経年相応のくたびれや変色等はありますが、おおむね古書として通常の状態です。
文:富永次郎
出版社:社会思想社(現代教養文庫)
発行年:1962年3刷
105mm x 150mm / 30P