何げない日々のなかで、あれをしこれをし、あるいはしない。その分かれ目の中から生まれる感情を言葉にすくいとる。平易で力強く、かといって力みのない読みやすい詩集。「踏切に立つ」「夜中に牛乳を飲ませる」など息子の”草多”が登場するものが多く、そこからも得難い生活感とその残光が滲み出て。装丁は上野紀子。稚気と悪意がまざったような子ウサギの絵、これも素晴らしいのです。
*函の背に若干の擦り切れあり、元のパラフィンに黄ばみと破れあり。それ以外は普通の状態です。帯付き。
著者:鈴木志郎康
装丁:上野紀子
出版社:河出書房新社
発行年:1977年初版
132mm x 200mm / 95ページ
ハードカバー、函、帯