「おとうさんとぼく」の、こちらは本国ドイツでのレクラム文庫版。父親と息子のユーモラスでちょっととぼけた日常が淡々と描かれるその内容は、時も国境も超えて愛されてきました。描かれた時代が暗かったものであればあるほど、作者e.o.plauenの日常への愛、親子というものへの眼差しが尊く感じられます。レクラム文庫ならではの鮮やかな黄色が簡素なデザインに映えて美しい。岩波少年文庫版も復刻されましたが、この手のひらにおさまるささやかなペーパーバック版もおすすめです。言葉の存在しない彼らだけのユートピア。タイムレスな名作。
*かすかなシミなど少しくたびれは見られますが、おおむね古書として標準的な状態です。
著者:e.o.plauen(Erich Ohser)
出版社:Reclam
発行年:2005年重版
98mm x 148mm / 128P
ソフトカバー