「急な坂道がある ところどころうねっている その途中のがくんと大きく曲がっている角に いま住んでいる」
ドローイングとオブジェと文章。美術家・内藤礼が作り出すささやかさと深遠さを伴った美しい世界。なんでもないつぶやきの合間に挟まれる写真の存在感と浮遊感。一人のアーティストの内面や価値観や感性や…。一冊に封じ込められる本というのはやはり美しく他に代え難いものだな、と感じます。淡い輪郭と優しい光。帯にもある「小さな美しい本」というシンプルな言葉にうなずく一冊。
*小口の下部に1cmほどの目立つシミがあります。本文は比較的きれいな状態ですが、この1点ご了承くださいませ。
著者:内藤礼
発行:ちくま文庫
発行年:1999年初版
105mm x 150mm/146P
ソフトカバー 帯付き