「この本は常識の確立のために戦おうという楽しい目的に加わっている、若い読者のための一種のハンドブックだ」
1904年生まれ、アメリカの知識層エリートとおぼしき著者の説く世のナンセンスへの挑戦?的コラム集。人間、動物、心理学や歴史など多岐にわたり、あいまいな世間の常識を辛辣にユーモラスに読み解き正す。一見わかりにくい論調のなかに潜むユーモアや科学的精神がクセになるかもしれません。60年代の真鍋博の装丁センスも随所に光り、表紙、裏表紙、扉の三ヶ所で楽しませてくれます。往年の翻訳ものに見られるウィットとエスプリが貴重な味わい。もう最近はこういった翻訳書はあまり見られなくなりましたね。
*ある程度のシミ、変色がみられますが、経年を考えると古書として標準的な状態かと思われます。本文を読むには問題ありません。ご了承くださいませ。
著者:バージェン・エヴァンス
訳:原田敬一
発行:毎日新聞社
発行年:1961年初版
130mm x 190mm/204P
ソフトカバー