「耳袋」「甲子夜話」など、怪奇談の類が集められた江戸時代の随筆集から、明治30年生まれの柴田宵曲が選りすぐった話を五十音順に集めた奇談・異聞アンソロジー。義眼と蜂、狐の歌、堀の大魚…とパッと抜き書きしてもそそられる見出し群。貴重な資料であり、読み物としても超一級に面白く、好きな人は素通りはできぬ書であることは間違いありません。どこから読んでも怪異の声がする。読み応えは他に類をみない、圧倒の700ページ超の大著。
著者:柴田宵曲
発行:筑摩書房(ちくま学芸文庫)
2008年初版 帯つき
110mm × 150mm / 734p
ソフトカバー