雑誌「面白半分」が企画した吉行淳之介に捧げる一冊。この希有な色気と才気を持った作家を多角的に語るべく、島尾敏雄、野坂昭如、和田誠、なだいなだ、阿川弘之など多くの畏友・盟友たちが自由に語り下ろします。その数60人以上。対談や年譜、グラビアなども含めまさに「まるごと」吉行淳之介。いまの時代に目次を眺めてみて、あの人もこの人もみな逝ってしまった、と思いつつ、やはり戦後昭和の文壇をある意味象徴していたこの人を皆愛していたのだなあ、としみじみする次第です。第三の新人その周辺に興味がある方もぜひ。前川直による不穏でエレガントな装丁も素敵です。
*小口等にシミが散見されますが、本文を読むには問題ございません。事前にご了承くださいませ。
編集:面白半分編集部
発行:株式会社面白半分
1980年初版
155mm × 215mm / 324p
ソフトカバー