盆栽が好きすぎて、だから盆栽になって東海道の旅に出る。お供は犬のポチ。お江戸日本橋から京は三条大橋まで、異才で奇才・沼田元氣が盆栽となって歩いて駆けて旅をする。シュールななりきり、不思議な旅を、着色カラーとモノクロのコントラストで魅せ企画の妙と写真の美しさで他にはない一冊となった、「たくさんのふしぎ」の中でも異彩を放つ名編。「作者のことば」によると、1985年の仕事を10年後に編集して絵本にしたとのことですが、盆栽同様、作者の不思議な時間軸と空想地図に魅入られる、まことに奇妙で洒落た魅力を持つ作品です。
「ぼくは、生きてゆくということは、どれだけ自分のすきなことを信じられるか、どれだけすきなこととなかよくできるかということだと思います」(あとがきより)
*特に大きな難はなく古雑誌絵本として標準的な状態です。
*巻末付録のポスターもついています。
作:沼田元氣
発行:福音館書店
1995年9月1日発行
190mm x 250mm / 40p
ソフトカバー(中綴じ雑誌)