「キンダーおはなしえほん」の一冊。お母さんが焼いてくれたクマ型のクッキーがオーブンから飛び出した。その日から"ぼく"とクマはとても仲良し。トランプをしてジャズレコードを聴いて一緒に眠って…。突然うごきだしたクッキーのクマと男の子との淡々とした交流がとても素敵。小薗江圭子の言葉も素晴らしく、クマの丸いシルエットを描いた佐野洋子の挿絵も淡く優しく美しい。こんなクマが本当に友達になってくれたら。子どもでなくてもそんな夢を見てしまいそうな絵本です。二人の幸せな時間がいつまでもどこまでも続きますように。のちに限定復刻にて単行本化もされましたが、こちらは初出の雑誌絵本の形となります。
*元の持ち主の名前が裏表紙に記されています。
*古い雑誌絵本のため、若干の変色や経年相応のくたびれはみられますが、綴じもしっかりしており、古書として概ね標準的な状態かと思われます。事前にご了承ください。
文:小薗江圭子
絵:佐野洋子
発行:フレーベル館
(キンダーおはなしえほんシリーズ)
1972年
202mm × 258mm / 34p
中綴じ雑誌絵本