少女ムーシュがパリで出会った不思議な人形使い。その日から彼女と彼と人形たちとの不思議な道中が始まって…。人形使い、人形たち、少女、男、様々なペルソナが入り乱れて幻想的な趣すらあるギャリコの名作。人形好きな店主はかつてこの物語を角川文庫版で読んでしびれたわけですが、こちらは50年代に刊行された河出書房版。訳は大島辰雄。「白雁」も収録されています。渡邊三郎による装丁も味わい深い版です。
ちなみにこの「渡邊三郎」氏は、のちに絵本界でも活躍する「渡辺三郎」氏かなと思っているのですが、今のところ確証はございません。
*ダストジャケット上部に裂けあり、他、経年によるくたびれは顕著ですが、綴じもしっかりしており本文もきれいで読んでお楽しみいただくのは問題ございません。ご了承の上お買い求めくださいませ。
作:ポール・ギャリコ
訳:大島辰雄
装丁:渡邊三郎
発行:河出書房(河出新書)
発行年:1955年初版
105mm x 173mm/194P
ソフトカバー