むかし。彦一という若者が天狗を騙して着れば姿が見えなくなるという「隠れ蓑」を手にいれた。突如現れた透明人間に都は大騒ぎ…という、あの昔話が、松谷みよ子の再話と朝倉摂の絵によってあざやかによみがえります。類話もあるお話ですが、やっぱりこの「誰にも見えない」というシチュエーションが一番楽しい。朝倉摂の絵の気品と躍動感が物語を彩る様も本当に素晴らしい。初版は68年(こちらは重版です)。二人の才ある女性によって新たに命を吹き込まれた、昔話絵本の名作です。
*表紙・裏表紙の下部に若干のスレがみられます。それ以外にも、見返しや奥付付近にシミが目立ちますが、経年を考えると標準的な古書の状態かと思われます。事前にご了承ください。
文:松谷みよ子
絵:朝倉 摂
発行:偕成社(日本むかし話シリーズ)
1979年4刷
210mm x 270mm / 36p
ハードカバー