マッカラーズ「The heart is lonely hunter」の初邦訳である本書。翻訳当時、現代アメリカを舞台に人間の深部を描いたと話題になり、「當年22歳のアメリカの娘さん(訳者あとがきより)」であったマッカラーズの評価が伝わるものとなっています。そのあとがきでは、訳者の中川のぶ(中川一政夫人)の思いも細やかに綴られ、また、発行は開戦よりちょうど一年前の1940年12月であったことを思うと諸々のことが感慨深く思えます。状態は読む分には問題ありませんが、古い時代の紙質などもあり、お手元に届いた後はお気をつけて扱っていただく必要があります。下記をご一読ください。
*背表紙のカスレ、紙の変色、ページ割れが若干みられる箇所もあります。PPフィルムでカバーしてお届けしますが、なにぶん80年前の本ですので、劣化した諸々の点をどうかご理解の上お求めください。
著者:カアスン・マックカラーズ
訳:中川のぶ
装丁:中川一政
発行:四季書房
1941年2刷(1940年初版)
128mm x 188mm / 446P