かぎろひを纏へるわれはゆらめきて他界者めくや犬がおどろく
わが歌のこき落されゐる雑誌伏せ洗濯に立つわが日日のこと
たやすげにこころざしなどいふ人よこころ刺されてのちの命運
明治から平成を生き抜いた歌人・齋藤史の自選歌集。第一歌集『魚歌』から第十歌集『秋天瑠璃』までの中から選ばれた名歌選。113歳という長命をまっとうするまでの年月に歌われた数多の歌から選び抜き読者に届ける貴重な文庫です。
*経年によるくたびれはみられますが、特に目立つ難はありません。
著者:齋藤史
発行:不識書院(不識文庫)
2001年初版
105mm x 150mm / 414P
帯つき