誕生日にもらったスキーで早く遊びたくて冬をひたすら待っていた少年ウッレ。やっと訪れた冬、スキーをはいて勇んで森にでかけます。そこでみた不思議な人々、不思議な出来事。冬という季節の魅力をあますところなく伝える北欧のスウェーデンからの贈り物。なによりも、ベスコフならではの擬人化した自然描写、ファンタジーの美しさ、魔法や小鬼や妖精王の魅惑、そのすべてが詰まっているかのような透明感あふれる物語が本当に素晴らしい。長い冬を見つめ続けて生まれ出た世界がきらきらと輝くようです。冬の絵本好きの胸に深く強く響く名作。巻末に記された訳者・小野寺百合子さんによる一文も今読んでなお読者の心に響くものとなっています。
*ダストジャケットあり(シワが若干あります)。本体の背表紙は褪色のためタイトル文字はほぼ読めない状態となっていますが、その他は問題ありません。全体的に経年によるくたびれはみられますが、おおむね古書として標準的な状態です。どうぞご了承くださいませ。
著者:エルサ・ベスコフ
訳:小野寺百合子
発行:らくだ社
発行年:1987年3刷
220mm x 272mm/32P
ハードカバー