昭和三十年代、伝統を色濃く残す京都の街並み。本書ではその魅力を民家に絞って活写しています。格子戸、瓦屋根、うなぎの寝床、おくどさん、商店の暖簾...。この本が作られた時点でもすでに懐かしさを伴うそれらの表情は、今見ればさらに遠い時を遡らせてくれます。モノクロのなかに宿る面影。家のポルトレ。京文化、建築に興味のある方はもちろん、そうでなくとも美しい陰翳を写真で楽しむだけでも魅力ある一冊。前半は写真、後半は文章で構成されています。京都を代表する版元・淡交社より。
*カバーのカスレ、小口のシミ、見返し部分の色褪せと変色など経年相応のくたびれはありますが、本文をご覧いただくには問題ございません。なにぶん50年以上前の本である点はどうぞご理解ください。
文:清水一、柴田実
写真:符川寛
発行:淡交新社
発行年:1962年初版
155mm x 215mm
ハードカバー
210P