ぼくんち、団地から二階建ての家に引っ越すんだ...。両親と子ども二人。この家族の引っ越し風景を、素朴なタッチで描いた絵本。役所や転校の手続き、片付け、引っ越し屋さんとのやりとりを経て、いざその日が!みてるこちらもなんだかソワソワしてしまう。新しい家うれしいね、環境の変化もあるけれど、みんな頑張ろう!と家族が一致団結していることが微笑ましい。初出は1988年。昭和の終わりのある一家の引越しをただ描いただけなのに、不思議と希望に満たされる一冊です。黒電話、ウィスキーの瓶、商店街、そして専業主婦であろうしっかり者のお母さん。どれもこれもがむかし確かにあった、という懐かしさにも満たされる気がします。
*表紙に少し反りがみられます。ほか、見返しのシミなど経年相応のくたびれはみられますが、古書として標準的な状態です。
著者:文:山本省三、絵:鈴木まもる
発行:金の星社
発行年:1992年 7刷
235mm x 245mm
ハードカバー
34P