「なおみ なおみ わたしは むっつ なおみ なおみ あなたは いくつ?」
少女のとなりにはいつもなおみがいた。なおみは人形、けれど、少女にとっては無二の親友。少女の心の動きとともになおみも揺れる。少女の成長とともになおみの存在も揺らぐ...。谷川俊太郎のことばと沢渡朔の写真によるこの一冊は、こども絵本の枠を超えて、見る者の心を動かします。大きなテーマは「時のながれ」。しかし少女と人形という組み合わせの独特のあやうさが何よりも心惹かれる作。発表当時は保護者に「こわい」と言われたという逸話もあったとか。それ自体がこの絵本への賛辞に思えます。折り込み付録「絵本のたのしみ」付。
*古い平綴じの雑誌えほんのため、背に近い部分や角にヨレがみられます。本文それ以外にも全体的なくたびれはみられますが、古書として標準的な状態です。事前にご理解くださいませ。
著者:谷川俊太郎
写真:沢渡朔
人形制作:加藤子久美子
発行:福音館書店(こどものとも1981年12月号)
発行年:1981年
ホチキス留め平綴じ雑誌
192mm x 262mm
32P