ドイツ・ロマン派の鬼才ブレンターノによる、ソロモン王の指輪伝説をモチーフとした童話。読みやすく、物語の世界に入りやすい透明感のある矢川澄子の訳が魅力的。カバーデザインは秋山道男、挿画には建石修志。妖精文庫らしいリリカルでエレガント、そして妖しげな装丁が独特の雰囲気を表しています。ダストジャケットの袖、本文の扉など随所に見られるデザインもやはり素敵。物語、訳、デザイン、版元すべてが揃ってこの作品を一冊の美しい書物として成り立たせています。
*経年相応のくたびれ等ございますが、特に目立つ難はなく、古書として標準的な状態です。
著者:クレメンス・ブレンターノ
訳:矢川澄子
デザイン:秋山道男
挿画:建石修志
発行:月刊ペン社(妖精文庫7)
1977年初版
135mm × 195mm / 212p
ハードカバー